今年、知多草木農場のD圃場では、株式会社瑞雲(※1)さんとのコラボで、カボチャを1面育てることになりました。
先週(4月23日)、前もって畝立て・ポリマルチしておいた畝に穴をあけ、カボチャのタネを一穴に2粒ずつ直まき(※2)しました。
※1:自然農法の農産物の流通、それらを原料とした加工食品を販売する会社です。
※2:苗を植えずにタネを直接まくことを直まき(じかまき)といいます。直まきすることで、発芽した根が土に馴染みやすく環境適応能力が高くなり生育が良くなります。
※動画は音なしです↑
自然農法センターのタネは種子消毒をしていないからなのか、そのままだとカラスに食べられてしまうので、防鳥糸を3本張って(※3)がっちりガードしました。
※3:カラス対策には黒色の防鳥糸が効果的で、山の字のように両サイドを低く、真ん中を少し高くすることで、横からも上からもつつかれないように防御しました。
※動画は音なしです↑
今回、メイン品種においしさで評判の高いカンリー2号+食べ方のモニタリング企画用に4品種(かちわり、ケイセブン、ふゆうまか、長野在来ハッパード)をまきました。
↑左からカンリー2号、かちわり、ケイセブン(かちわりからの派生品種①:形を改良)収穫後3~5ヶ月頃までが食べ頃。
↑左からふゆうまか(かちわりからの派生品種②:早めから食べられるように改良。収穫後3ヶ月頃までが食べ頃)、長野在来ハッパード(収穫後1ヶ月頃までが食べ頃)。
どれも一般のカボチャに比べてユニークな形をしていますが、冬至カボチャといって冬まで保存できるのが特徴です(一部を除く)。
種の色も品種によって違います。
時はさかのぼって、4月2日の畝立て、4月3日マルチ張りの様子です。
この圃場は昨年、緑肥のソルゴーを全面にまいて育て、枯れてからハンマーナイフ(粉砕機)で粉砕しすき込んで育土してきました。
畝立て機をつけたトラクターで、畝を8本立てました(春夏作4本、夏秋作4本)。
カボチャは蔓を伸ばして栽培するので、タネは畝の中心からずらしてまき、タネをまかない側の表層にEMボカシⅡ型(※4)をまいて、マルチを張っていきます。
※4:米ヌカ、油粕、魚粕をEM(有用微生物)で発酵させたものをEMボカシⅡ型といいます。ちなみにEMボカシⅠ型は、米ヌカ、籾殻をEMで発酵させたもので、生ごみを発酵させて肥料にする資材として使われたり、発酵分解を促進する目的で使われる資材。
マルチ張りは、スタッフの家族が休みを利用して農業体験として手伝ってくれました。
強い風が吹く中での作業でしたが、無事に張れました。マルチが風で剥がれないように土でおさえました。
当農場周辺はその昔、丘を切り取って段々畑に基盤整備した経緯があり、粘土っ気が強く水はけが良くないので、雨の時に排水できるように溝も掘りました。
4月17日の大雨の時には、掘った溝が功を奏してどんどん排水されました。もし、水がたまってしまうと土と土との間の空間が水で満たされ、酸素がなくなり根が酸欠になって枯れてしまうことがあるので、排水性をよくすることは畑作にとって重要なポイントとなります。