今年も師走に入り、ここ知多草木農場のある知多郡阿久比町も最低気温3℃以下が予報される時期になりました。
そんな冬場の圃場を担う主役を紹介します。
1)生産部門
ニンジン・キャベツ:
地元JAの直売所に出荷しており、売れ行きは好調です。
ダイコン・ハクサイ:朝霜に負けず生育しています。
2)育土部門
①畑作圃場
ヘアリーベッチ:特に窒素肥沃度を高め、かつ雑草との競合にもきわめて強いカバークロップです。
ソルゴー:基本は暑い時期のイネ科作物なので冬場は枯れますが、枯れても寒風から野菜を守ってくれる障壁作物です。
②水田圃場
レンゲ:この地域では定着している水田裏作物です。粘土質の水田でも湿害に強い、地域農業のシンボル的緑肥です。
シロクローバー&イタリアンライグラス:今シーズン、レンゲ以外の裏作緑肥の有効性を試みました。生育はレンゲに比べると晩生ですが湿害に強く、かつ茎葉による有機物還元量も得られたので、この地域の普通期およ晩植栽培に合わせた緑肥裏作体系に有望と思えました。
3)生態系制御部門
ゴミムシ、クモ、ダンゴムシなど
ゴミムシとクモは捕食性なので、畑の中で食物連鎖作用を促し、生態系のバランスを保ってくれます。
一方、ダンゴムシはたしかに根や茎をかじる厄介ムシですが、敷き草など大きな有機物を食べて粉砕し、微生物が分解しやすくする役割も担っています。
ご紹介したような小動植物たちによって、自然農法栽培の目標である土・生き物・経営が豊かになる農地に年々近づいていきます。寒い冬でも休まずに働いてくれる小動物・植物たちに感謝です。(H.Y.)