公益財団法人 自然農法国際研究開発センター 公益財団法人 自然農法国際研究開発センター

メロンの受粉作業(追伸)2017.5.25

昨日、メロンの受粉作業を掲載しましたが、その時にハウス内で観察された生きものを追記します。

一つ目はミツバチです。ご存じのとおり、メロンの花は明け方ごろ開花しますが、雄花から出る花粉の寿命は数時間なので午前10時くらいまでには交配しないと結実しません。ミツバチはこの生理をしっているかのように毎朝ちゃんと行ってくれています。

写真1

2つめはテントウムシの蛹です。同じハウス内のダイコンにはアブラムシが着いていましたが、メロンには着いていなかったので、幼虫時代にメロンに移ってこないように守ってくれていた(現在は待機中)のかもしれません。

ちなみにアブラムシ類で「モモアカアブラムシ」という種類はアブラナ科野菜とウリ科野菜の両方にウイルスを伝播するようなので注意が必要です。参考「あいち病害虫情報:アブラムシ類(愛知県農業総合試験場 環境基盤研究部 病害虫防除室)

写真2

3つめはイネツトムシです。この虫の寄主植物はイネ科作物で、特に窒素過多のイネに産卵し幼虫が加害することで知られています。メロンにはおそらく害はないかと思いますが、栄養状態を示すシグナルかもしれません。

写真3

畑の中の生きもたちは、それぞれ作物の生育をなんらかの行為で助ける役割があるようなので、目に付いた場合は生態を調べてみると自然の仕組みを学べそうです。(H.Y.)

圃場だより