C圃場では育土方法の比較検証を行っており、コンセプトの異なる3種類の育土方法の実態調査を開場当初から6年間(7年目)継続しています。
4月20日の「育土比較C圃場」では、1つ目の方法として「堆肥、ボカシ肥、緑肥作物、土壌動物、植物根」の総合力での育土を紹介をしましたが、他の2パターンの育土方法も紹介したいと思います。
■2つ目の方法
「有機施肥・耕耘・単作」による育土。この区画には、土壌分析値に基づく慣行施肥基準で、毎作ごとに堆肥やボカシ肥などの有機JAS適合資材を化学肥料の代替を目的に施用し、トラクターで全面を耕耘します。
畑の中には収穫を目的とする作物以外は生やしません。
■3つ目の方法
「敷草・不耕起・雑草草生」による育土。この区画では、有機物の投入は周囲からの畦草を畝上に敷くだけです。
畦草を刈るタイミングは雑草の出穂や開花がちらほら見られた頃で、刈ったらまだ緑色が少し残っている時に敷きます。
これにより雑草体内に蓄えられた炭素と窒素の両方を土に還元することができ、土は少しずつ肥沃になります。人為的耕起は行わず、植え付け前に畝を鍬で成形し直すだけです。畝間は雑草草生とし(共生させ)、出穂または開花の頃に刈り敷きます。
これら3通りの育土方法の下でまもなくカボチャの定植時期を迎えようとしています。(Y.H.)