この花は、先日開かれた自然農法センター職員のOB会において、元研究部長の原川達雄さんに贈られたものです。この日集まった30数名の現職、前職のメンバーが今後の自然農法の発展と普及のために、語り合う楽しい一時を過ごしました。
天敵の誘導や保護、増殖に欠かせない植物の機能として、花の花粉や蜜が重要な役割を持っています。
『春の花 秋の紅葉を愛づるこそ 神の恵みに応うるなりける』とは岡田茂吉氏の短歌ですが、自然農法の大先輩である故村口安一さんは綺麗な花が人の心を助けるとして、田んぼの畦を花いっぱいにして、最終的に低コスト高品質・高収量の稲作を実現しました。
曰く「今年は鎌一本買うただけで、綺麗な花に元気づけられて、沢山の収穫に恵まれました。花を見る度に、『イーねイーね、はなはだイーね』といって、花にも稲にも心をかけたことで、稲も応えてくれたのです。」
綺麗な花は人の心を豊かにするだけでなく、害虫を増殖させない仕組みを持ち、真に健康な稲作りに導いてくれる働きがあるのだと思います。
原川さんは、これから滋賀県彦根市に農地を借りて、地元の人たちと一緒になって地域に自然農法を普及していこうと計画しています。自然農法センターの指導員としての活躍を期待し、滋賀県での自然農法発展に貢献できるよう、私たちも一緒になって活動していきたいと思います。
(文責SI)