暦では大寒の時期ですが、ここ阿久比町の先週の気温は比較的に暖かく、作業しやすい日が続きました。
さて、先週は育土比較をしているC圃場のダイコンの根を観察しました。
阿久比はじめ、知多半島では昨年の秋から冬にかけて有機・慣行問わずに野菜の生育が進まず、直売所などでは品薄の声をききます。
C圃場のダイコンも例年と同じ時期に種まきしましたが、根は肥大しませんでした。
近年は夏が暑く、秋の急激な冷え込みが著しくなる傾向があるようなので、来年は気温の変化にダイコンが耐えられるように、作付時期と資材の上手な活用方法を考えたいと思います。
さて、ダイコンを抜根してみたところ、そうか病の発生に差がみられました。
堆肥や有機質資材を入れ続け毎作の耕起を繰り返してきたC2区は発生が著しく、長年、敷草と不耕起・雑草草生をつづけたC3区はほとんど見られませんでした。労働生産性を考慮し、C2区とC3区の中間的な管理をするC1区では若干みられました。
C2区のダイコン
C3区のダイコン
C1区のダイコン
そうか病は「土壌pH6.5以上+根の肥大時期に地温20℃以上+乾燥続き」によって発生が著しくなることが知られており、土壌pHは未熟堆肥の連用や石灰質資材の多用で過上昇します。
今作のダイコンそうか病の発生度合いの違いより、C2区の土は「ダイコンにとっては栄養飽和」というメッセージを、そうか病の原因菌から伝えられたようでした。(H.Y.)